WEB予約
電話
Instagram

親知らず

30代の親知らずは抜くべきか残すべきか?歯医者での判断ポイント

30代になると、親知らずが生えてきて「抜いたほうがいいのか」「そのまま様子を見てもいいのか」と悩む方が増えてきます。10代や20代とは違い、30代では歯や歯ぐきの状態が変化しており、抜歯の際に注意すべきポイントも多くなります。親知らずを放置すると、むし歯や歯周病、隣の歯への悪影響など、思わぬトラブルにつながることがあります。そこで今回は、30代で親知らずが生えてきたときに知っておきたい判断基準と、抜かずに経過を見る際の注意点について解説します。
 

1. 30代で親知らずが生える仕組み

親知らずは「第三大臼歯」と呼ばれ、一般的に10代後半から20代前半にかけて生えてきます。しかし、30代になってから初めて生えてくるケースや、歯ぐきの中に埋まったまま動き出すケースもあります。

①10代から20代にかけて生えるケース

多くの人は20歳前後で親知らずが生えてきますが、その時点でまっすぐ生えれば、特に問題にならない場合もあります。

②30代以降に生えるケース

30代になってから親知らずが生える場合は、歯ぐきや顎の骨がすでに固まっており、歯が並ぶスペースが不足していることが多くあります。そのため、斜めに生えたり一部だけ顔を出したりして、炎症や痛みにつながりやすくなります。

③埋まったまま動き出すケース

完全に生えてこず、歯ぐきの中に埋まっている「埋伏智歯(まいふくちし)」が30代で動き出すこともあり、歯ぐきの腫れや強い痛みを引き起こす場合があります。

④親知らずの生え方による違い

親知らずはまっすぐ生えれば問題が少ない一方、斜めや横向きに生えると隣の歯を押すようになり、歯並びの乱れやむし歯を招く可能性があります。

⑤30代ならではの注意点

年齢が上がるにつれて骨が硬くなり、歯が動きにくくなるため、抜歯が難しくなる傾向があります。そのため、20代よりも治療に時間がかかることがあります。

まとめると、30代で親知らずが生えてきた場合は、単に「生えるのを待つ」のではなく、生え方や位置を確認し、歯科医師と相談しながら適切に判断することが大切です。

 
 

2. 30代で親知らずを放置すると起こるリスク

親知らずは「とりあえず様子を見る」という選択をされることが多いですが、放置することで思わぬトラブルにつながることがあります。

①むし歯や歯周病のリスク

親知らずは奥にあるため歯ブラシが届きにくく、歯と歯ぐきの隙間に汚れが溜まりやすい場所です。結果としてむし歯や歯周病を発症するリスクが高くなります。特に隣の歯までむし歯になると治療が難しくなることがあります。

②歯ぐきの腫れや炎症

歯ぐきの一部だけに親知らずが顔を出すと、周囲に細菌が入り込みやすくなります。炎症を起こすと「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」と呼ばれる強い痛みや腫れにつながることがあります。

③隣の歯への悪影響

横向きに生える親知らずは、隣の歯を押すように力を加えるため、歯並びが乱れる原因となったり、隣の歯にダメージを与えたりします。

④口臭や違和感につながりやすい

歯と歯ぐきの隙間に食べかすがたまりやすいため、口臭の原因になることがあります。また、炎症を繰り返すと違和感が続き、生活の質が低下することもあります。

⑤抜歯が難しくなるリスク

30代以降では顎の骨が硬くなっているため、抜歯の際に骨を削る必要が出る場合があります。結果として抜歯後の腫れや痛みが強く出やすくなります。

このように、親知らずをそのままにしておくと、口の中だけでなく日常生活にも影響を及ぼす可能性があります。気になる症状がある場合は、歯医者で定期的にチェックを受けることが大切です。

 
 

3. 親知らずを抜歯するべきか判断するポイント

30代で親知らずを抜くかどうかは、一律に「抜いた方がよい」とは言えません。親知らずの状態によっては、残すという選択もあります。以下のポイントを確認しておきましょう。

①痛みや腫れを繰り返しているか

定期的に腫れや痛みが起こる場合は、抜歯を検討する必要があります。炎症を放置すると、隣の歯や顎の骨にまで影響を及ぼすことがあります。

②歯並びや噛み合わせへの影響

親知らずが斜めに生えて隣の歯を押している場合、歯並びが乱れるリスクが高くなります。そのまま放置すると、将来的に矯正治療の妨げになることもあるため、抜歯を選択することがあります。

③完全に埋まっているかどうか

歯ぐきの中に完全に埋まっていて、炎症もなく将来的なトラブルの可能性が低ければ、「経過観察(定期的なチェックを行い、状況を見守る方法)」を選ぶこともあります。

④全身の健康状態

糖尿病や高血圧などの持病がある場合、抜歯時のリスクが高まることがあります。治療の可否は、全身状態を考慮して歯科医師と相談のうえで判断することが必要です。

⑤画像診断による確認

レントゲンやCTなどの画像診断により、親知らずの生え方や重要な神経との位置関係を確認することで、抜歯に伴うリスクや難易度を把握することが可能です。

つまり、痛みや炎症がある場合や隣の歯に悪影響がある場合は抜歯が検討されますが、問題がないケースでは経過観察という選択肢もあります。親知らずの状態を正しく判断するためにも、まずは歯医者で診断を受けることをおすすめします。

 
 

4. 和歌山県岩出市の歯医者 はたなか歯科クリニックの口腔外科・親知らず抜歯治療

和歌山県岩出市の歯医者 はたなか歯科クリニックでは、歯科医療を通じて地域の方々の健康に少しでも貢献し、和歌山県岩出市の皆さんのかかりつけの歯医者になることを目指し口腔外科(親知らず抜歯や顎関節症治療・インプラント治療など)を実施しています。

【岩出市の歯医者 はたなか歯科クリニックの口腔外科治療】

➀大学病院で培った経験豊富な院長が行う専門的な口腔外科治療
院長は和歌山県立医科大学附属病院・歯科口腔外科での勤務経験があり、口腔外科領域の診療経験を活かした治療を行っています。親知らずの抜歯や顎関節症、のう胞・腫瘍への対応など、専門性の高い症例にも対応できる体制が整っており、重症例は大学病院等とのスムーズな連携も可能です。

➁親知らずの抜歯からのう胞・腫瘍まで幅広い症例に対応
顎関節症の保存療法から、口腔粘膜疾患のレーザー治療、金属アレルギーへのメタルフリー対応、消炎・切開処置まで、外科的対応が必要な多岐にわたるお口のトラブルを院内で診療。患者さんの症状や生活背景に応じた柔軟な治療提案が可能です。

➂顎関節症や口腔粘膜疾患にも配慮した、痛みに配慮した低侵襲治療
レーザー治療の導入や、マウスピース療法・生活習慣指導などの保存的治療にも注力。なるべく身体的・精神的な負担を抑えた治療を大切にしており、初期段階での早期対応による回復促進と再発防止に力を入れています。

▼和歌山県岩出市の歯医者・歯科 はたなか歯科クリニックの口腔外科治療はこちら

口腔外科

和歌山県岩出市周辺で親知らず抜歯や顎関節症治療の歯医者・歯科をお探しの方は、はたなか歯科クリニックまでご相談ください。

 
 

まとめ

30代で親知らずが生えてきた場合、抜歯が必要かどうかの判断は一人ひとりの状態によって異なります。痛みや腫れを繰り返す、歯並びや隣の歯に影響を与えているといった場合は抜歯が検討されますが、問題がなければ経過観察も選択肢になります。ただし、30代以降は骨が硬くなり抜歯の難易度が上がるため、トラブルが起きる前に歯医者での相談が大切です。
和歌山県岩出市周辺で親知らずの抜歯についてお悩みの方は、はたなか歯科クリニックまでご相談ください。

 

監修
はたなか歯科クリニック 院長 畑中 昭彦

経歴
1976年11月 和歌山県和歌山市出身
2001年3月 朝日大学歯学部 卒業
2001年4月 和歌山県立医科大学附属病院 歯科口腔外科 勤務(研修医期間を含む)
2004年4月 日本赤十字社和歌山医療センター 歯科口腔外科 勤務
2006年1月 はたなか歯科クリニック 開院
2023年3月 歯学博士(岩手医科大学医療工学講座)
2024年5月 和歌山県立医科大学歯科口腔外科学講座博士研究員

所属学会・スタディーグループ
日本口腔外科学会(2001年より)
日本口腔インプラント学会(2003年より)
日本抗加齢医学会
日本臨床歯科CADCAM学会
日本歯科理工学会
日本接着歯学会
岩手医科大学医療工学講座研究生

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。