親知らずはなんで抜くの？歯医者が抜歯をすすめる理由とメリット

1. 親知らずはなんで抜く？歯医者が抜歯を判断する理由

親知らずの抜歯は、むし歯や痛みが出た場合だけでなく、今後起こりうるリスクに備えて検討することもあります。歯医者ではレントゲンなどで位置や角度を確認し、総合的に判断します。

①親知らずが横向き・斜めに生えている

正常な向きで生えてこない親知らずは、歯ぐきに一部だけ露出したり、他の歯を押すように生えたりすることがあります。こうした状態は、炎症や痛みを引き起こしやすいとされています。

➁歯ぐきの腫れや痛みをくり返す

親知らずのまわりには汚れが溜まりやすく、細菌の繁殖によって歯ぐきの腫れや痛みを繰り返すことがあります。とくに半分だけ見えている状態では、食べかすが溜まりやすく、症状が慢性化することがあります。

➂手前の歯に影響を与える可能性がある

斜めや横向きに生えている親知らずは、隣の歯を圧迫し、むし歯や歯周病を引き起こすことがあります。また、手前の歯の根にダメージを与えることもあり、健康な歯を失う原因になる場合もあります。

④歯並びや噛み合わせが乱れる場合がある

親知らずが生える際の力が前方の歯に伝わり、歯並びにずれを生じさせることがあります。とくに矯正治療後は後戻りの原因にもなるため、注意が必要です。

⑤炎症が慢性化する前に対応することもある

親知らずまわりの炎症が繰り返されると、顎の骨や周辺組織にまで広がることがあります。症状が強くなる前に、早めに抜歯を検討することもあります。

このように、親知らずは見た目に問題がないように見えても、放置することでトラブルにつながる可能性があります。早めに歯医者で相談し、自分に合った診断を受けることが大切です。

2. 親知らずを抜くことで得られるメリット

親知らずの抜歯には、ただ症状を和らげるだけでなく、将来の口内トラブルを予防するという目的もあります。ここでは親知らずを抜くことで得られるメリットを整理します。

①むし歯や歯周病のリスクを軽減しやすい

奥まった位置にある親知らずは、歯みがきがしにくく、汚れがたまりやすいため、むし歯や歯周病になりやすいとされています。抜歯することで、そのリスクを減らせる可能性があります。

②歯並びを維持しやすくなる

親知らずが押し出す力は、前歯の歯並びに変化を与える場合があります。とくに矯正後の方は歯列の安定を保つためにも、抜歯を検討することがあります。

③トラブルの再発リスクを減らせる場合がある

炎症や痛みを何度もくり返している場合、親知らずを残しておくと再発の可能性が高まります。抜歯することで、慢性的なトラブルが起きにくくなるケースもあります。

④比較的回復しやすい時期に治療できる

若いうちは骨がやわらかく、抜歯後の治りも比較的スムーズな場合があります。年齢を重ねてからの抜歯はリスクや回復期間が長くなるため、早期対応が推奨されることがあります。

親知らずの抜歯は、長期的に見ても多くのメリットがある処置です。将来的な負担を減らすためにも、適切なタイミングでの判断が大切です。

3. 抜歯が必要かどうかの判断と歯医者での対応

親知らずを抜くかどうかの判断は、自分で見た目や痛みだけで決められるものではありません。歯医者では、正確な検査のうえで、症状や今後のリスクを踏まえた対応を検討します。

①レントゲンで歯の位置や角度を確認

親知らずの診断では、レントゲン撮影を行い、骨の中にある歯の角度や深さ、神経との位置関係を確認します。これにより、抜歯の必要性や難易度が判断されます。

➁痛みの有無や炎症の状態をチェック

現在の痛みや腫れの有無、歯ぐきの状態などを確認し、急性の炎症がある場合はすぐに抜歯を行わず、消炎処置を優先することもあります。

➂抜歯のタイミングなどの説明

歯医者では、親知らずを抜くべきタイミングや処置方法について、患者さんの予定や体調を考慮しながら説明が行われます。抜歯の所要時間や費用、注意点なども伝えられます。

④日帰り抜歯と経過観察の違い

多くの親知らずは日帰りで抜歯できますが、歯の深さや位置によっては、紹介状で口腔外科へ案内されることもあります。一方、問題のない親知らずは定期的な経過観察が選択されることもあります。

⑤不安や疑問へのカウンセリング対応

抜歯に対して不安を感じている場合は、歯科医師やスタッフに相談することができます。症例や治療経験をもとに、リスクやメリットを丁寧に説明してもらえるため、不安が和らぐ場合があります。

親知らずの対応は人によって異なるため、まずは歯医者での正確な診断と相談が重要です。生え方や痛みの有無によっては、必ず抜かないといけないわけではありません。納得したうえで治療を進めることが大切です。

4. 和歌山県岩出市の歯医者 はたなか歯科クリニックの口腔外科・親知らず抜歯治療

和歌山県岩出市の歯医者 はたなか歯科クリニックでは、歯科医療を通じて地域の方々の健康に少しでも貢献し、和歌山県岩出市の皆さんのかかりつけの歯医者になることを目指し口腔外科（親知らず抜歯や顎関節症治療・インプラント治療など）を実施しています。

【岩出市の歯医者 はたなか歯科クリニックの口腔外科治療】

➀大学病院で培った経験豊富な院長が行う専門的な口腔外科治療
院長は和歌山県立医科大学附属病院・歯科口腔外科での勤務経験があり、口腔外科領域の診療経験を活かした治療を行っています。親知らずの抜歯や顎関節症、のう胞・腫瘍への対応など、専門性の高い症例にも対応できる体制が整っており、重症例は大学病院等とのスムーズな連携も可能です。

➁親知らずの抜歯からのう胞・腫瘍まで幅広い症例に対応
顎関節症の保存療法から、口腔粘膜疾患のレーザー治療、金属アレルギーへのメタルフリー対応、消炎・切開処置まで、外科的対応が必要な多岐にわたるお口のトラブルを院内で診療。患者さんの症状や生活背景に応じた柔軟な治療提案が可能です。

➂顎関節症や口腔粘膜疾患にも配慮した、痛みに配慮した低侵襲治療
レーザー治療の導入や、マウスピース療法・生活習慣指導などの保存的治療にも注力。なるべく身体的・精神的な負担を抑えた治療を大切にしており、初期段階での早期対応による回復促進と再発防止に力を入れています。

▼和歌山県岩出市の歯医者・歯科 はたなか歯科クリニックの口腔外科治療はこちら

口腔外科

和歌山県岩出市周辺で親知らず抜歯や顎関節症治療の歯医者・歯科をお探しの方は、はたなか歯科クリニックまでご相談ください。

まとめ

親知らずは、生え方や位置によって周囲の歯や歯ぐきにさまざまなトラブルを引き起こす可能性があります。抜歯はむし歯や炎症の予防、歯並びの安定など、将来の口の中の環境を守るために検討されることがあります。生え方によっては、必ずしも抜歯が必要ではありませんが、痛みや違和感があるときは早めに相談することが大切です。
和歌山県岩出市周辺で親知らずの抜歯についてお悩みの方は「はたなか歯科クリニック」までお問い合わせください。

監修
はたなか歯科クリニック 院長　畑中 昭彦

経歴
1976年11月　和歌山県和歌山市出身
2001年3月　朝日大学歯学部　卒業
2001年4月　和歌山県立医科大学附属病院　歯科口腔外科　勤務（研修医期間を含む）
2004年4月　日本赤十字社和歌山医療センター　歯科口腔外科　勤務
2006年1月　はたなか歯科クリニック　開院
2023年3月　歯学博士（岩手医科大学医療工学講座）
2024年5月　和歌山県立医科大学歯科口腔外科学講座博士研究員

所属学会・スタディーグループ
日本口腔外科学会（2001年より）
日本口腔インプラント学会（2003年より）
日本抗加齢医学会
日本臨床歯科ＣＡＤＣＡＭ学会
日本歯科理工学会
日本接着歯学会
岩手医科大学医療工学講座研究生