奥歯のさらに奥に生える「親知らず」は、生え方によっては痛みや腫れにつながることがあります。「二本同時に生えてきた」「上下が同じ時期に出てきた気がする」と感じる方もいるかもしれません。親知らずは個人差が大きく、生える時期や本数、生えてくる方向もさまざまです。今回は、親知らずが二本同時に生える可能性や、抜歯が検討されるケース、注意点について、和歌山県岩出市の歯医者 はたなか歯科クリニックが解説します。
1. 親知らずが同時に二本生える可能性はある？
親知らずは永久歯の中で最後に生える歯で、上下左右に最大4本あります。ただし、すべてが生えるわけではなく、生える時期や本数、生え方には個人差があります。
①親知らずは生える時期が遅い
一般的には10代後半から20代前半にかけて生えることが多いものの、30代以降になって生えてくる場合もあります。
②二本同時に生える場合がある
タイミングによっては、左右や上下の親知らずが同じ時期に生えてくることがあります。特に20歳前後ではこのようなケースがみられることもあり、痛みや腫れが左右同時に生じることがあります。
③一方だけ生えることも多い
片側だけ生えたり、上下のどちらか一方のみ生えるケースもあります。反対側の親知らずが骨の中にとどまり、生えてこないままの状態になることもあります。
④骨や歯ぐきの中に埋まっている場合もある
レントゲンで確認すると、表面には見えていなくても、骨の中に親知らずが埋まっている場合があります。状態によっては、将来的に痛みや腫れの原因につながることがあります。
⑤生える方向が異なる場合がある
親知らずが横向きや斜めに生えてくることもあり、隣の歯に力がかかると、歯並びに影響が生じる場合があります。
親知らずが二本同時に生えること自体は珍しいことではありませんが、痛みや腫れを伴う場合は早めに歯医者で確認することが大切です。
2. 歯医者で抜歯が必要になる親知らずの特徴
親知らずは必ず抜歯しなければならないわけではなく、正常に生えていて噛み合わせに問題がない場合は経過観察となることもあります。ただし、次のようなケースでは抜歯を検討することがあります。
①隣の歯を圧迫している
親知らずが斜めや横向きに生えると、手前の歯に圧力がかかり、痛みや歯列の乱れにつながる場合があります。
②むし歯になりやすい位置にある
親知らずは奥に位置しているため歯ブラシが届きにくく、むし歯や歯ぐきの炎症が起こりやすい傾向があります。隣の歯までむし歯が広がると治療が複雑になることがあります。
③部分的に歯ぐきに覆われている
親知らずの一部が歯ぐきに覆われた状態では、汚れがたまりやすく、炎症（智歯周囲炎）が起こりやすくなる場合があります。
④噛み合わせを乱している
上の親知らずだけが生えて下に歯がない場合など、噛むたびに下の歯ぐきを刺激し、痛みが出ることがあります。
⑤痛みや腫れを繰り返す
炎症が治まっても同じ場所で痛みや腫れを繰り返す場合、抜歯を検討することがあります。
親知らずは痛みがなくても周囲の歯や歯ぐきに影響が出ている場合があります。定期的にレントゲンで位置や角度を確認し、状態を把握しておくことが大切です。
3. 歯医者で親知らずを抜く際のリスクと注意点
親知らずの抜歯は一般的に行われている処置ですが、位置や生え方によって難易度が異なる場合があります。ここでは、抜歯にともなう主なリスクと注意点について紹介します。
①抜歯後の腫れや痛み
抜歯後は炎症反応により、一時的に腫れや痛みが生じることがあります。多くは数日で落ち着きますが、冷やしすぎや刺激の強い食べ物は控えましょう。
②出血が続くことがある
抜歯直後は出血がみられる場合があります。ガーゼをしっかり咬んで圧迫し、当日は強いうがいを避けることが大切です。
③神経や血管に近い場合がある
下の親知らずは、神経や血管に近い位置にあることがあります。CT撮影で位置関係を確認したうえで、抜歯を進めていきます。
④ドライソケットに注意する
血の塊が外れてしまうと、骨が露出して強い痛みを伴う「ドライソケット」を起こす場合があります。術後は強いうがいを控え、歯科医師の指示に従いましょう。
⑤腫れが強い場合の対応
腫れが数日以上続く場合や、強い痛み・発熱を伴う場合は、細菌感染の可能性があります。自己判断せず、早めに歯医者で診察を受けることが大切です。
親知らずを抜歯する際は、事前にしっかりと状態を把握し、抜歯後には適切なケアを行うことが大切です。術後の過ごし方に気をつけることで、スムーズな回復が期待できます。
4. 和歌山県岩出市の歯医者 はたなか歯科クリニックの口腔外科・親知らず抜歯治療
和歌山県岩出市の歯医者 はたなか歯科クリニックでは、歯科医療を通じて地域の方々の健康に少しでも貢献し、和歌山県岩出市の皆さんのかかりつけの歯医者になることを目指しており、口腔外科（親知らず抜歯や顎関節症治療・インプラント治療など）を実施しています。
【岩出市の歯医者 はたなか歯科クリニックの口腔外科治療】
➀大学病院で培った経験豊富な院長が行う専門的な口腔外科治療
院長は和歌山県立医科大学附属病院・歯科口腔外科での勤務経験があり、口腔外科領域の診療経験を活かした治療を行っています。親知らずの抜歯や顎関節症、のう胞・腫瘍への対応など、専門性の高い症例にも対応できる体制が整っており、重症例は大学病院等とのスムーズな連携も可能です。
➁親知らずの抜歯からのう胞・腫瘍まで幅広い症例に対応
顎関節症の保存療法から、口腔粘膜疾患のレーザー治療、金属アレルギーへのメタルフリー対応、消炎・切開処置まで、外科的対応が必要な多岐にわたるお口のトラブルを院内で診療しています。患者さんの症状や生活背景に応じた柔軟な治療提案が可能です。
➂顎関節症や口腔粘膜疾患にも配慮した、痛みにやさしい低侵襲治療
レーザー治療の導入や、マウスピース療法・生活習慣指導などの保存的治療にも注力しています。なるべく身体的・精神的な負担を抑えた治療を大切にしており、初期段階での早期対応による回復促進と再発防止に力を入れています。
▼和歌山県岩出市の歯医者・歯科 はたなか歯科クリニックの口腔外科治療はこちら
和歌山県岩出市周辺で親知らず抜歯や顎関節症治療を行う歯医者・歯科をお探しの方は、はたなか歯科クリニックまでご相談ください。
まとめ
親知らずは、上下や左右で二本同時に生えることがあり、生え方によっては痛みや炎症につながる場合があります。隣の歯を押すように生えたり、むし歯や歯ぐきの腫れを繰り返す際には、抜歯を検討することがあります。また、抜歯には腫れや出血などが生じることがあるため、事前の検査や術後のケアが大切です。
親知らずの痛みや生え方が気になる方は、和歌山県岩出市の歯医者 はたなか歯科クリニックまでお問い合わせください。
監修
はたなか歯科クリニック 院長 畑中 昭彦
経歴
1976年11月 和歌山県和歌山市出身
2001年3月 朝日大学歯学部 卒業
2001年4月 和歌山県立医科大学附属病院 歯科口腔外科 勤務（研修医期間を含む）
2004年4月 日本赤十字社和歌山医療センター 歯科口腔外科 勤務
2006年1月 はたなか歯科クリニック 開院
2023年3月 歯学博士（岩手医科大学医療工学講座）
2024年5月 和歌山県立医科大学歯科口腔外科学講座博士研究員
所属学会・スタディーグループ
日本口腔外科学会（2001年より）
日本口腔インプラント学会（2003年より）
日本抗加齢医学会
日本臨床歯科ＣＡＤＣＡＭ学会
日本歯科理工学会
日本接着歯学会
岩手医科大学医療工学講座研究生
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